Blue Jug 創刊にあたって |
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福岡の空は青い!。 天神周辺ではビルが林立し、車がひしめきあっては居るけれど、その日差しはやわらかである。この空が青いという事が無形ではあるが、もし福岡にとって一つの大切な財産だとしたら、それを我々は絶対に手放してはならないのだと思う。 何故空が青いのか?福岡市は元来水辺に発展した産業都市であり、物を生産したり加工したりするのではなく、それらの物品を売買取引する事によってその経済を意地しているので有り、商品の流通上の付加価値によって成り立っているのである。この空が青いという事は、観点を変えると、もしかすると多くの工業地帯の犠牲の上に成り立って居るのではないだろうか? 我々は、Blue Jug創刊にあたって、福岡の若い世代の文化についての意識に関して尋ねて来たし、それについて何度も考え続けてきた。多くの人達は、福岡の若い世代の文化はまだ確立してないと言い、我々も現在の若い世代の動向が何に根差しているのか。又何を求めているのかつかめていないでいる。ディランが「時代は変る」と歌ってから15年が過ぎた。天神の街並みは、我々の意識と無関係にどんどん姿を変えていった。FABOができ、松屋レディスができ、コアが地下街ができた。Mr.ド−ナツとマクドナルドがオープンし、ニチイと東急プラザが建った。街は華やかになり、我々は数々のものを得ただろうが、きっと無くしたものも多かったと思う。 ライオンズも幾何かの引留策を後に売られて行ってしまった。福岡の音楽シーンを鮮やかに色どっていたチューリップ、海援隊、甲斐バンド、そして長渕剛も東京に出ていってしまった。我々は何時でも、あまりにかんたんに大切な物を手放して来てしまったのではないだろうか?'70年代の福岡は、形のはっきりした品物を売買しながら経済を成り立たせてきた。が、とまれ。'80年代にはきっと形の無い物の価値がはっきりとしてくるであろう。例えば情報、例えば企画、演奏したり文章を書く能力、あるいは人を集めたり、未来を創り出す力、そしてエネルギーなど。福岡に居て、それらの事柄はまだ目に見えてこないが、それらの物は確実に我々の手を離れ遠くへ行ってしまいつつある。いくら才気あふれる文章が書けても、胸を打つ曲が演奏できても、福岡で食っていくことは難しい。福岡は物質に関しては中間窃取によりその財を蓄えてはきたが、精神的にあるいは文化的に貴重な財産については、みすみす放置し何の保護もないまま、東京へと譲り渡して来たのだ。 今まで何度才能ある人物が、ここでは食っていけない、と言ってこの地を去って行くのを指をくわえて見て来た事だろう。 福岡市は市の文化をどんなふうに発展させて行こうというのか?この事は、市の行政官達に尋ねる事なのか、我々市民一人一人の胸に尋ねる事なのか良く分からない。が、しかし、声を大にして叫びたい。もし福岡の空が青いという事が、かけがえのない財産であるのと同様に、若く創造力に富み、未来を開発する能力を持ったり、深く芸術をして我々の眠った意識を目覚ます事のできる人物が福岡にとって貴重な財産だとしたら、それを我々は、絶対に手放してはいけないのだ!と。 福岡という街が物質的にただ富んだ街だけであって欲しくないし、何よりも精神的にしぼりかすの街であって欲しくないのだ。BJスタッフがこれからやろうとする事は、この福岡の街を媒体とした雑誌の出版であって、この事が、福岡の若い世代の文化の向上の手助けになるかどうかは、まだ分からないが、我々スタッフの胸の中には何時でもこれらの事柄がいきづいている。我々はこの雑誌を通して今よりさらに良い街に一歩でも近付けるよう努力する心算である。"福岡の文化はまだ確立していない"この言葉は、未来に限りない可能性をひめている。幸い福岡には、若い芽を育みのばしてやろうと真剣に考えている人達がたくさん存在している事が確認できた。しかしこれは問題ではない。要は、福岡に住む一人一人の意識の問題なのだ。頑張れ福岡 !! うかうかしてはいけない。そして無形ではあるが、福岡の空が青いという事が、我々にとってどういう意味があるのか、もう一度よく目を開いて、考えなおして欲しい。それは無くしてはならないものなのだ! |
Blue Jug編集部一同 |